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キャリア形成

会社を辞めずに「国から給料」をもらって勉強?新制度「教育訓練休暇給付金」の賢い活用法と対象講座の選び方

仕事の攻略本 編集部

キャリア戦略・転職リサーチ担当

キャリアチェンジの「退職リスク」をゼロにする新制度

「未経験からITエンジニアやデータサイエンティストを目指して本格的に勉強したい」 「しかし、スクールに通うために今の会社をスパッと辞めてしまうのは、収入が途絶えるリスクが大きすぎる…」

多くの社会人が抱えてきたこの葛藤を根本から解決する、歴史的な大改正が行われました。

2025年10月1日より、雇用保険法に基づく新たな給付金制度「教育訓練休暇給付金」が創設・施行されました。

この制度を利用すれば、会社を退職することなく(籍を置いたまま)、リスキリングや資格取得のための休暇を取得し、その期間中の生活費として国(雇用保険)から手厚い給付金を受け取ることが可能です。

本記事では、この始まったばかりの革新的な新制度の仕組みと、対象となる条件、賢い活用ロードマップを徹底解説します。


教育訓練休暇給付金とは?「辞めずに学ぶ」を支える仕組み

「教育訓練休暇給付金」は、働く人が仕事を辞めることなく、主体的な学び直し(リスキリング)に挑戦できるように国が用意した最新の生活保障制度です。

制度の基本スペック

在職中の雇用保険の被保険者が、厚生労働省の指定する教育訓練を受講するために、勤務先から**「教育訓練休暇」**を取得した場合に支給されます。

  • 支給額: 休暇取得期間中、基本手当(失業保険)に相当する額が支給されます(前職の賃金日額の日額の約50%〜80%相当)。
  • メリット:
    1. 会社を辞める必要がない: 籍はそのままなので、学び終えた後に同じ職場で知識を活かすことも、復職後にゆっくり転職活動をすることも自由です。
    2. 社会保険の継続: 会社に在籍しているため、厚生年金や健康保険などの社会的信用やセーフティネットが維持されます。

どのような人が給付を受けられるのか?(受給要件)

この強力なメリットを享受するためには、以下の要件を満たしている必要があります。

1. 労働者側の条件(被保険者期間など)

  • 原則として、雇用保険の被保険者期間が通算して3年以上あること(初めてこの給付を受ける場合は1年以上でも対象となる特例があります)。
  • 在職中の会社が、就業規則等で「教育訓練休暇制度」を導入している、または労働者が申し出ることにより休暇を認めてくれること。

2. 対象となる教育訓練(スクールや講座)

給付対象となる講座は、厚生労働省が指定する**「専門実践教育訓練」「特定一般教育訓練」**などです。

  • IT・デジタル分野: AIプログラミング、高度なWebアプリケーション開発、データサイエンス
  • 医療・介護分野: 看護師、介護福祉士、精神保健福祉士
  • ビジネス・資格分野: 税理士、社労士、中小企業診断士、MBAコース

ご自身が検討している勉強内容や講座が給付対象に該当するかどうかは、当サイトのリスキリング・教育訓練給付ガイドで詳細な要件チェックリストを掲載しています。受講申し込み前に必ず照らし合わせてみてください。


新制度を賢く使いこなすための3ステップ

実際にこの制度を利用してキャリアアップを果たすための、実務的な手順は以下の通りです。

ステップ1:社内就業規則の確認と相談

まず、現在お勤めの会社の就業規則に「教育訓練休暇」やそれに類する研修休暇の規定があるか確認します。規定がない場合でも、人事部や上司に対して「国の教育訓練休暇給付金を活用してスキルアップし、将来的に自社に貢献したい(またはキャリア形成したい)」と、休暇の取得を直談判・相談することが最初のステップです。

ステップ2:ハローワークでの事前申請・受講申し込み

受講したい指定講座を決定したら、受講開始日の原則1ヶ月前までに、ハローワークで受給資格の確認手続きを行います。その後、指定スクールへ申し込みを行います。

ステップ3:休暇の取得と給付金の申請

計画に基づき会社から休暇を取得して受講を開始します。受講期間中、定期的にハローワークに対して受講状況の証明書を提出し、給付金を受け取ります。


まとめ:会社を「辞めない」という安全な選択肢

これまでのキャリアアップは、「今の会社にしがみつく」か「リスクを冒して退職し、スクールへ行く」かの二者択一でした。

しかし、2025年10月に創設された**「教育訓練休暇給付金」**により、今の会社の安定を維持しながら、未来への「武器(専門スキル)」を手に入れるという、極めて賢く安全なサードオプション(第3の選択肢)が選べるようになりました。

このチャンスを逃す手はありません。 新制度をフルに活用するための具体的な資格の選定や、教育訓練給付金全体の補助率(最大80%キャッシュバック)について知りたい方は、ぜひリスキリング・教育訓練給付ガイドや、国から貰えるお金を網羅した給付金・補助金検索ハブを読み込んで、最初のアクションを起こしてみてください。